『芋屋になろうとしたきっかけ』

よく何故さつまいも農家になろうとしたの?と聞かれます。

行政や普及機関に行くとトマト、ナスを勧められます。
二言目に芋は儲からんよと。
岐阜に栽培メインでしてる農家はいないよとの事。

それでもウチはさつまいも、じゃがいも、こんにゃく芋を栽培していこうと思っています。

野菜を作り始めたきっかけは10年前転職でホームセンターに勤め始めた際に園芸担当になった事です。

何も知らずに仕事をするのはお客様に失礼かと思い家のプランターでトマトやナスなどを作り、店の売場でも色々作らせてもらっているうちに楽しくなってしまい畑のある家に住みたいと思う様になりました。

そして今の家に移り住んで農耕ライフが始まります。
備中一本で耕作放棄地を耕す所から
スタートしました。

備中から耕運機、管理機と移り変わり今やトラクターで耕すまでになりました。

長男の離乳食が始まった際に妻のおじいちゃんからさつまいもと干し芋をもらいました。

その芋を無心になって食べている長男を見て
さつまいもを作ろうと思いました。

おじいちゃんのさつまいもは多分ベニアズマだったと思いますが甘く美味しかったです。
おじいちゃんのさつまいもづくり生前色々聞いておけば良かったと今も悔いが残ります。

ウチは当時、自分も妻の実家からも野菜を作ってもらっていた為野菜が供給過剰になっていました。その為、同じじゃがいもでも変わったものを作ってみようと思い、インカや紫、ピンクのじゃがいもを作り始めました。
と、同時に変わった品種の野菜作りにハマってしまい、白や緑や紫のトマトや
イタリアやフランスの野菜などありとあらゆるレアものハンター化していきました。

多分にもれずさつまいもも当時珍しかったシルクスイートやべにはるか、ハロウィンスイートなどから栽培を始めました。

畑で野菜を作るうちにある矛盾が自分の中に生じていました。

はたしてお客様に安心安全ですよと!言って販売している農薬や除草剤は本当に大丈夫なのかと…。

答えは未だわかりませんが、私は使うことをほぼやめました。

今は安全性が立証されていますが、長い月日を経過したらどうなるかわかりません。
野菜を無農薬で作ろうとしても、近隣が農薬散布していたら、風で流れてきたり、水が流れてきて土壌に入ってしまう事もあると思います。

使う肥料や堆肥も大丈夫か?と考え始めたらキリがありません。
例えば鶏糞の原料はきっとブロイラーの糞だと思います。
強制的に大きく成長させられた不健康な糞から作られた鶏糞は、安全なのかと思ってしまいます。

それを考えたらキリがありません。
コレは私なりの答えなのですが、私は私から先に自然に負担を掛ける農業は極力したくありません。
私で止めれる農業が理想です。

子供たちに何が残せるかわかりませんがなるべくなら誇れるモノを残しいきたいと思います。

まだ何もなし得てないので死ぬつもりは一切ありませんが(笑)

脱線しましたが、自分たちで作ったさつまいもを収穫して焼芋で食べているうちに『甘〜い!』『美味しい〜!』と言われているうちに
嬉しくなって面積を増やし、品種を増やし、アレコレしていたら転職して気づけば…。

本業になってました(笑)

元々妻の実家のこんにゃく農家を、いつか継ぎたいと、嫁いだ際に思っていましたが
完全に婿養子の暴走に妻を始め義父、義母、仲間を巻き込んでおります(笑)

良き理解者に恵まれている事が私の誇りです。

理想と現実、色々な事情、なかなか腰の重いお役所…うまく行かないことも沢山ありますが、地に根を張るようなこの仕事。
次へ引き継げるように地道にがんばっていきたいと思います。

最後まで読んで頂き、有難うございました。

日々の活動など、SNSで発信していますので、そちらの方も見ていただけたら幸いです。

POTEtommy ポテトミー 後藤直樹

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